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忘れてしまっても、会いに行く意味

「ちょくちょく帰ってこないと後悔するぞ」――その言葉に気づかされたこと

お盆に、久しぶりに遠く離れた実家へ帰りました。

母とは毎日のように電話で話していたので、声を聞く限りでは、それほど大きな変化を感じていませんでした。

ところが実際に会ってみると、母の認知症が以前より進んでいることに気づきました。

同じことを繰り返し尋ねたり、少し前に話したことを忘れてしまったり……。

そして、私が会いに来たことも、その日の夜には忘れていました。

分かっていたつもりでも、実際に目の前で経験すると、やはり寂しいものです。

「せっかく会いに来たのに、もう忘れてしまったんだ」

そんな思いが、心をよぎりました。

現在は兄夫婦が母と一緒に暮らしてくれているため、日々の生活については安心しています。本当にありがたいことです。

けれど、兄から言われた言葉が心に残りました。

「ちょくちょく帰ってこないと、後悔するぞ」

その言葉を聞いて、確かにそうだと思いました。

遠くに住んでいると、仕事や予定を理由に、「また今度」「もう少し落ち着いたら」と、つい先延ばしにしてしまいます。

毎日電話をしているから大丈夫。兄夫婦が一緒にいてくれるから安心。

そう思っていましたが、電話で声を聞くことと、実際に顔を見て、手に触れ、同じ時間を過ごすことは、やはり違います。

母は、私が会いに来たことを忘れてしまうかもしれません。

それでも、一緒にいるその瞬間に笑ったこと、安心したこと、うれしいと感じたことまで、すべてがなくなってしまうわけではないのだと思います。

そして何より、会いに行った記憶は、私の中に残ります。

「あのとき、もっと会いに行けばよかった」

いつか、そんな後悔をしないために。

距離があるから頻繁には難しくても、これからは意識して時間をつくり、母の顔を見に帰ろうと思います。

大切な人との時間は、いつまでも同じように続くとは限りません。

「また今度」と思ったときこそ、会いに行く予定を考えてみる。

今回のお盆の帰省は、そんな当たり前で大切なことに、改めて気づかせてくれました。
2026年08月23日